中古OA機器のメリット・デメリットと選び方|複合機・PCを安く導入するコツ
目次
「OA機器を導入したいけれど、新品は予算的に厳しい」――起業やオフィスの新設、機器の入れ替えを検討する際、中古のOA機器に目を向ける企業担当者は少なくありません。中古品であれば新品の半額以下で購入できることも多く、初期費用を大幅に抑えたい場面では有力な選択肢になります。
しかし、中古OA機器には「保守部品の供給が終了しているリスク」「故障頻度の不安」「在庫から選ばなければならない制約」といった注意点もあります。正しい知識を持たずに価格だけで飛びつくと、かえってコストがかさむ結果になりかねません。
本記事では、中古OA機器のメリット・デメリット、主要な機器ごとの価格相場、選ぶ際のチェックポイント、新品リースとの比較、経理処理の基本まで、中古OA機器を検討するうえで必要な情報をまとめて解説します。
| 確認したいポイント | 結論 | 詳細 |
|---|---|---|
| 中古OA機器のメリットは? | 新品の半額以下で導入できる | 中古なら複合機やパソコンを新品の50%以下で購入できるケースが多く、起業時の初期費用を大幅に抑えられます。 |
| 中古OA機器のデメリットは? | 在庫限定・保守部品供給にリスク | 販売店の在庫から選ぶ必要があり、年式が古いと保守部品の供給が終了しているリスクがあります。 |
| 中古で購入できるOA機器は? | 複合機・PC・ビジネスフォン等 | 複合機、パソコン、ビジネスフォン、シュレッダーなど、主要なOA機器は中古市場で幅広く流通しています。 |
| 中古OA機器の価格相場は? | 複合機は3~30万円が目安 | 中古複合機は3~30万円、中古パソコンは1~8万円程度が相場です。カウンター数や年式で価格が変動します。 |
| 中古を選ぶときの注意点は? | 年式・カウンター数・保守の3点 | 製造終了から7年以内の機種を選び、カウンター数が少ないもの、保守契約が付けられるものを選ぶのが安全です。 |
| 中古でも保守契約は結べる? | 販売店によって対応可能 | カウンター保守やスポット保守に対応する中古OA機器専門店なら、新品と同様の保守契約を結べるケースがあります。 |
| 新品リースと中古購入どちらが得? | 利用期間と印刷量で変わる | 短期利用やコスト最優先なら中古購入、長期利用で安定した保守が必要ならリースが有利な傾向があります。 |
| 中古OA機器の経理処理は? | 10万円未満なら消耗品費で一括計上 | 中古でも新品と同じ基準で処理します。10万円以上なら工具器具備品で資産計上し、短縮した耐用年数で減価償却します。 |
この記事でわかること
- 中古OA機器のメリット4つとデメリット3つ
- 複合機・パソコン・ビジネスフォンなど機器別の中古価格相場
- 中古OA機器を選ぶ際にチェックすべき5つのポイント
- 新品リースと中古購入のコスト比較と使い分けの考え方
- 中古OA機器を購入した場合の勘定科目と減価償却の計算方法
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中古OA機器のメリット
初期費用を大幅に抑えられる
中古OA機器の最大のメリットは、新品と比べて導入コストを50%以上抑えられるケースが多い点です。たとえば、新品で100万円以上する業務用A3カラー複合機も、中古なら3万~30万円程度で購入できます。起業時やオフィス新設時のように、複数の機器を一度に揃える必要がある場面では、この価格差は非常に大きな助けになります。
高機能モデルを手頃な価格で手に入れられる
中古品には、新品当時は高額で手が出なかった上位機種やオプション付きのモデルが含まれていることがあります。フィニッシャー(自動ホチキス止め)や大容量給紙カセットなどのオプション装置が付いた状態で販売されている中古品であれば、オプション単体の追加費用をかけずに高機能な環境を実現できます。
リース契約が不要で所有権が自社にある
中古OA機器は現金やクレジットカードで購入するため、リース契約のように途中解約不可の制約がありません。不要になった場合は自由に売却・処分できるため、事業の変化に柔軟に対応できます。また、所有権が自社にあるため、使い続ける限り月々の固定費が発生しない点もメリットです。
短期間で減価償却が完了する
中古OA機器は、新品よりも短い耐用年数で減価償却できます。法定耐用年数を超えた中古品であれば最短2年で償却が完了するため、早期に経費化できるという税務上のメリットがあります。
中古OA機器のデメリット
販売店の在庫から選ぶ必要がある
中古品は販売店が仕入れた在庫の中から選ぶことになるため、希望するメーカーや機種が必ず見つかるとは限りません。特定の機種にこだわりがある場合は、複数の販売店を比較する必要があり、新品のように自由に仕様を選べない点がデメリットです。
保守部品の供給終了リスクがある
OA機器の保守部品は、メーカーが製造終了してからおおむね5~7年で供給が終了します。年式が古すぎる中古品を購入すると、故障した際に修理できなくなるリスクがあります。製造終了から7年以内の機種を選ぶことで、このリスクを大幅に軽減できます。
故障頻度が新品より高い可能性がある
中古品は前の使用者が一定期間使用しているため、内部の部品が摩耗している可能性があります。特に複合機はカウンター数(累計印刷枚数)が多いほど故障リスクが高まります。信頼できる販売店で整備済みの製品を購入し、保守契約を付けておけば、故障時にも迅速に対応してもらえるため安心です。
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中古で購入できる主なOA機器と価格相場
複合機(コピー機)
中古複合機の価格は年式やカウンター数、機種のグレードによって大きく変動しますが、3万~30万円程度が一般的な相場です。型落ちモデルなら10万円以下で購入できるケースもあり、新品の定価(100万~200万円)と比べると大幅なコスト削減になります。
中古複合機を選ぶ際は、カウンター数が少ないもの(目安としてモノクロ10万枚以下)を選ぶこと、保守契約(カウンター保守またはスポット保守)が付けられる販売店で購入することが重要です。整備・クリーニング済みの中古品を扱う専門店であれば、品質面での不安は大きく軽減されます。
パソコン
中古パソコンは1万~8万円程度が相場で、同等スペックの新品と比べて30~60%程度のコストで購入できます。近年はクラウドサービスの普及により、高スペックなパソコンがなくてもブラウザ経由で業務アプリを利用できる環境が整いつつあるため、中古パソコンでも十分に業務をこなせるケースは増えています。
ただし、OS(Windows)やセキュリティソフトのサポート期限は必ず確認してください。サポートが終了したOSのパソコンはセキュリティリスクが高く、業務利用には適しません。
ビジネスフォン
中古ビジネスフォンは、主装置と電話機のセットで数万円~十数万円程度が相場です。メーカーやシリーズによる機能差は比較的小さいため、中古品でも業務に十分対応できるケースが多く、コストメリットが出やすい機器です。
シュレッダー・プロジェクター
シュレッダーやプロジェクターなどの周辺OA機器も、中古市場で比較的容易に見つけることができます。これらの機器は複合機ほど精密ではないため、中古品でも故障リスクは低めです。ただし、シュレッダーは刃の摩耗状態、プロジェクターはランプの残り寿命を確認しておくことが大切です。
中古OA機器を選ぶ際の5つのチェックポイント
中古OA機器で失敗しないためには、以下の5つのポイントを確認してから購入を決めましょう。
1. 製造年・年式を確認する。保守部品の供給期限を考慮し、製造終了から7年以内の機種を選ぶのが目安です。
2. カウンター数(累計印刷枚数)を確認する。複合機の場合、カウンター数が少ないほど内部部品の摩耗が少なく、長く使える可能性が高まります。
3. 保守契約が付けられるか確認する。カウンター保守やスポット保守に対応している販売店を選ぶことで、故障時の修理費やトナー供給の心配がなくなります。
4. 整備・クリーニングの状態を確認する。出荷前に専門スタッフが点検・清掃・部品交換を行っている販売店なら、品質面で安心して導入できます。
5. データ消去の確認をする。前の使用者のデータが残っていないか、初期化やHDDの消去が済んでいるかを必ず確認してください。情報漏洩防止の観点から欠かせないチェック項目です。
中古OA機器の保守契約
中古OA機器であっても、保守契約を結べる販売店は数多く存在します。保守契約の種類は主に「カウンター保守」と「スポット保守」の2つです。
カウンター保守は、印刷1枚ごとのカウンター料金の中にトナー代・修理費・部品交換費が含まれるプランで、月々のランニングコストが安定します。一方、スポット保守はメンテナンスが必要になったタイミングで都度費用が発生するプランで、印刷枚数が少ないオフィスに適しています。
保守契約なしで中古OA機器を運用することも不可能ではありませんが、故障時の修理費が高額になるリスクがあるため、業務で継続的に使用する機器には保守契約を付けることを強くおすすめします。
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新品リースと中古購入の比較
OA機器を導入する際に、「新品をリースするか」「中古を購入するか」で迷うケースは多いです。それぞれの特徴を比較してみましょう。
新品リースは、初期費用ゼロで最新機種を導入でき、カウンター保守契約も付帯するため安心感が高いのが強みです。月額のリース料は全額経費計上でき、減価償却の計算も不要です。ただし、途中解約ができず、5年間の支払総額は購入より割高になります。
中古購入は、初期費用こそ発生しますが、リース料のような月々の固定費がなく、長期的なトータルコストを抑えやすいのが特徴です。所有権が自社にあるため、不要になった際の売却も自由です。ただし、保守契約は別途手配が必要で、年式が古いと故障リスクが高まります。
結論として、長期利用で安定した保守を求めるなら新品リース、短期利用やコスト最優先なら中古購入が向いています。自社のキャッシュフローや利用期間の見通し、保守体制の充実度を総合的に判断して決めましょう。
中古OA機器の勘定科目と減価償却
中古OA機器を購入した場合の勘定科目は、新品と同じ基準で判断します。取得価額が10万円未満であれば「消耗品費」として一括経費計上、10万円以上であれば「工具器具備品」として資産計上し、減価償却を行います。
中古品の耐用年数は、法定耐用年数の全部を経過している場合は「法定耐用年数×20%」、一部を経過している場合は「法定耐用年数−経過年数×80%」で計算します。たとえば、製造から4年経過した中古複合機(法定耐用年数5年)の場合、耐用年数は5年−4年×0.8=1.8年→端数切り捨てで2年(最低2年)となり、新品よりも短期間で減価償却が完了するため、早期に経費化できるメリットがあります。
減価償却の計算方法については、国税庁の「中古資産の耐用年数」(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/5404.htm)をご確認ください。
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まとめ
中古OA機器は、新品の50%以下で導入できるコストメリットが最大の魅力です。複合機は3万~30万円、パソコンは1万~8万円が相場で、起業時やオフィス新設時の初期費用を大幅に抑えられます。
ただし、年式が古すぎると保守部品の供給が終了しているリスクがあるため、製造終了から7年以内の機種を選び、カウンター数が少なく、整備済みの製品を信頼できる販売店で購入することが安心して使うための条件です。保守契約を付けておけば、故障時の修理やトナー供給も含めて安定的に運用できます。
新品リースと中古購入のどちらが得かは、利用期間やキャッシュフロー、保守体制の重視度によって異なります。自社の状況に合った導入方法を選び、コストと品質のバランスが取れたOA機器環境を整えてください。