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防犯セキュリティ 更新日:  公開日:

UTM導入の手順と成功のポイント|選び方・設置・運用まで中小企業向けに解説

「UTMを導入したいけれど、何から始めればよいかわからない」「製品が多すぎて選びきれない」――中小企業でUTMの導入を検討する際、手順や選び方に悩む担当者は多いのではないでしょうか。

UTM(統合脅威管理)は、ファイアウォールやアンチウイルスなど複数のセキュリティ機能を1台に統合した機器で、セキュリティ専任者がいない中小企業でもネットワークの入口を包括的に守れるのが強みです。しかし、自社に合った製品を選び、正しく設置・運用しなければ、期待した効果は得られません。

本記事では、UTM導入の具体的な手順を「事前準備→製品選定→設置・初期設定→運用・監視」の4ステップに分けて解説し、製品選びのチェックポイント、費用相場、導入で失敗しないためのコツまでまとめてお伝えします。

確認したいポイント結論詳細
UTM導入の全体像は?選定→見積→設置→運用の4ステップ自社のリスク整理→製品選定・見積もり比較→機器設置・初期設定→運用・監視の流れで進めます。
導入前に整理すべきことは?リスク・規模・予算・既存環境の4点守るべき情報資産、端末数と通信量、月額予算の上限、既存のネットワーク構成を事前に整理しましょう。
アプライアンス型とクラウド型どちらを選ぶ?拠点数と運用体制で判断拠点1か所で社内管理できるならアプライアンス型、複数拠点やテレワーク対応ならクラウド型が適しています。
製品選びで重視すべきポイントは?スループット・機能・サポート体制実効スループットが自社の回線速度に見合うか、必要な機能が揃っているか、保守サポートが充実しているかを確認します。
導入工事はどれくらいかかる?設置自体は半日~1日程度アプライアンス型はネットワークのゲートウェイに機器を設置し初期設定を行います。通常、半日~1日で完了します。
導入後の運用で必要なことは?ログ監視・更新確認・定期見直しログの定期確認、ファームウェアやシグネチャの自動更新の動作確認、年1回程度のセキュリティ見直しが推奨されます。
導入費用の相場は?月額5千~5万円(規模による)小規模で月5千~1.5万円、中規模で月2~5万円が目安。リースや補助金を活用すれば初期費用も抑えられます。
導入で失敗しないためのコツは?相見積もり・実機テスト・多層防御複数社の見積もりを比較し、デモ機で通信速度への影響を確認。UTM単体で完結せず多層防御を意識しましょう。

この記事でわかること

  • UTM導入の具体的な4ステップ(事前準備→選定→設置→運用)
  • 導入前に整理すべき自社のリスク・規模・予算・既存環境
  • アプライアンス型とクラウド型の違いと、自社に合った選び方
  • 製品選定で確認すべきスループット・機能・サポート体制のチェックポイント
  • 導入後の運用で必要なログ監視・更新確認・定期見直しの方法
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「自社に合ったUTMを提案してほしい」「導入の流れを詳しく知りたい」という方はご相談ください。
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ステップ1:導入前の事前準備

UTM導入の第一歩は、自社のセキュリティリスクと現状を整理することです。以下の4つの項目を事前にまとめておくと、製品選定がスムーズに進みます。

守るべき情報資産の洗い出し。顧客の個人情報、取引先の機密データ、社内の財務情報など、漏洩した場合に大きな損害が生じる情報を特定しましょう。

ネットワークの規模の確認。接続するパソコンの台数、インターネット回線の速度、拠点の数を把握します。これらの情報がUTMのスペック選定に直結します。

月額予算の上限を設定。UTMの月額費用は小規模で5千~1.5万円、中規模で2~5万円が目安です。予算感を決めておくと見積もり比較がしやすくなります。

既存のセキュリティ環境の確認。すでにファイアウォールやウイルス対策ソフトを導入している場合は、UTMとの重複や置き換えの範囲を整理しておきましょう。

ステップ2:製品の選定と見積もり

アプライアンス型かクラウド型かを決める

アプライアンス型は、専用のハードウェアをオフィスのネットワークに設置するタイプです。通信が社内で完結するため安定性が高く、自社の担当者がネットワーク環境を管理している企業に適しています。

クラウド型は、ハードウェアの購入や設置が不要で、月額制のサービスとして利用します。テレワークへの対応力が高く、複数拠点を持つ企業や、物理機器のメンテナンスを避けたい企業に適しています。

製品選びのチェックポイント

実効スループットは、全機能を有効化した状態でのデータ処理速度です。カタログ値のスループットは一部機能のみを使った数値であることが多いため、自社の回線速度と照らし合わせて十分な性能があるかを必ず確認しましょう。

搭載機能の範囲として、ファイアウォール、アンチウイルス、IPS/IDS、Webフィルタリング、VPNなど、自社に必要な機能がすべて揃っているかを確認します。不要な機能まで含めたハイエンドモデルを選ぶとコストが無駄に上がるため、必要十分な構成に絞りましょう。

保守サポート体制として、故障時の対応スピード(当日対応か翌営業日か)、ファームウェアの自動更新の有無、操作に困った際の問い合わせ窓口の有無を確認します。サポートが手薄なベンダーを選ぶと、トラブル時に業務が長時間停止するリスクがあります。

製品選定の段階では、最低でも2~3社から同じ条件で見積もりを取り、5年間のトータルコスト(TCO)で比較することが、コストを抑えつつ最適な製品を選ぶための基本です。

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ステップ3:設置と初期設定

アプライアンス型UTMの場合、ネットワークのゲートウェイ(インターネット回線とルーターの間)に機器を設置し、初期設定を行います。設置作業自体は半日~1日程度で完了するのが一般的です。

初期設定では、ファイアウォールのルール設定、Webフィルタリングの許可・ブロック対象の設定、VPNの接続設定などを行います。専門知識が必要な場合は、販売店やベンダーの設定代行サービスを利用すると安心です。

クラウド型UTMの場合は、物理的な機器の設置は不要です。サービスの契約後にアカウントの設定とDNSの変更を行うだけで利用を開始できるため、導入にかかる時間はさらに短くなります。既存のネットワーク構成を大きく変更する必要がない点も、クラウド型の導入のしやすさを後押ししています。設置工事の立ち会いや機器スペースの確保が不要なため、テレワーク中心の企業やオフィスが手狭な企業にも適した導入方法です。

ステップ4:導入後の運用と監視

UTMは設置して終わりではなく、導入後の継続的な運用が重要です。

ログの定期確認として、UTMが検知・ブロックした脅威の記録(ログ)を月1回程度は確認しましょう。不審な通信パターンが増えていないか、特定のPCからの異常なアクセスがないかをチェックすることで、問題の早期発見につながります。

ファームウェアとシグネチャの更新確認として、UTMのセキュリティパッチやウイルス定義ファイルは通常自動更新されますが、自動更新が正常に動作しているかを定期的に確認しておくことが大切です。ライセンスの有効期限が切れると更新が止まるため、期限管理も欠かせません。

年1回のセキュリティ見直しとして、自社のネットワーク環境や業務内容の変化に合わせて、UTMの設定やセキュリティポリシーを見直す機会を設けましょう。社員の増減や新しいクラウドサービスの導入に伴い、Webフィルタリングのルールやアクセス制御の設定変更が必要になる場合があります。

UTM導入で失敗しないためのコツ

1. 相見積もりを必ず取る。同じ機種でもベンダーによって価格やサポート内容が異なります。最低2~3社から見積もりを取得し、TCOベースで比較しましょう。

2. デモ機で実際の通信速度を確認する。UTMは全機能を有効化すると通信速度が低下する場合があります。導入前にデモ機を借りて実環境でテストし、業務に支障がないかを確かめるのが確実です。

3. UTM単体で完結せず多層防御を意識する。UTMはネットワークの入口防御に特化した機器であり、USBメモリ経由の感染やテレワーク端末からの持ち込みには対応できません。エンドポイントセキュリティ(各端末のウイルス対策ソフト)と併用する多層防御の設計が推奨されます。

中小企業のセキュリティ対策に関する支援情報は、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)のウェブサイト(https://www.ipa.go.jp/security/)でも確認できます。

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UTM導入の費用相場

UTMの費用は企業規模と導入方法によって異なります。小規模オフィス(端末30台以下)でリースまたはレンタルの場合、月額5,000円~15,000円程度。中規模オフィス(30~100台)で月額20,000円~50,000円程度が目安です。購入の場合は初期費用30万~100万円に加え、年間ライセンス料が3万~20万円かかります。

リース契約を利用すれば初期費用ゼロで導入でき、リース料は全額経費計上が可能です。また、中小企業庁の「デジタル化・AI導入補助金」など、セキュリティ対策向けの補助金を活用すれば、導入費用の一部を抑えることもできます。見積もり時には本体価格だけでなく、ライセンス料・保守費・設定費を含めた5年間のトータルコストで比較するのが賢い選び方です。

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まとめ

UTMの導入は、「事前準備→製品選定・見積もり→設置・初期設定→運用・監視」の4ステップで進めるのが基本です。導入前に自社のリスク・ネットワーク規模・予算・既存環境を整理しておくと、製品選定がスムーズに進みます。

製品選びでは実効スループット・搭載機能・保守サポート体制の3点を重視し、必ず複数社から見積もりを取って比較しましょう。導入後はログの定期確認やセキュリティポリシーの見直しなど、継続的な運用が欠かせません。UTMの導入で迷った場合は、OA機器・セキュリティの専門業者に相談し、自社に最適な構成と運用体制を一緒に設計してもらうことをおすすめします。

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