複合機の処分方法と費用|リース返却・廃棄・買取の手順と注意点を解説
目次
- 複合機を処分する前に確認すべき2つのこと
- リース品か購入品かを確認する
- 内部データを消去する
- リース契約の複合機を処分する場合
- 契約満了時の返却手続き
- リース期間中に入れ替えたい場合
- 再リースという選択肢
- 購入した複合機の処分方法5選
- メーカーに回収を依頼する
- 産業廃棄物処理業者に依頼する
- 不用品回収業者に依頼する
- リサイクルショップ・買取業者に売却する
- 新しい複合機の販売店に下取りしてもらう
- 複合機の処分費用の相場
- データ消去の具体的な手順
- 自社でできるデータ消去の方法
- 専門業者によるデータ消去サービス
- 複合機の処分時に必ず注意すべきポイント
- 業務用複合機は粗大ごみとして出せない
- 排出者責任を理解しておく
- 悪質な業者を見分けるポイント
- トナー・インクカートリッジは別途処分が必要
- まとめ
「不要になった複合機をどうやって処分すればいいのかわからない」――オフィスの移転や機器の入れ替えにともない、こうした悩みを抱える企業担当者は少なくありません。業務用の複合機は家庭ごみとして捨てることができず、産業廃棄物として適切に処理する必要があります。
さらに、リース契約の場合は所有権がリース会社にあるため勝手に処分できないなど、契約形態による違いも押さえておかなければなりません。加えて、複合機内部にはコピーやスキャン、FAXの履歴データが残っている可能性があり、情報漏洩対策も欠かせません。本記事では、複合機の処分方法を契約形態別・方法別にわかりやすく整理し、費用相場や注意点まで網羅的に解説します。
| 確認したいポイント | 結論 | 詳細 |
|---|---|---|
| 処分前にまず確認すべきことは? | 契約形態とデータ消去 | リース品か購入品かで処分の進め方が根本的に異なります。どちらの場合もデータ消去は必須です。 |
| リース契約の複合機はどうする? | リース会社に返却が原則 | 所有権はリース会社にあるため勝手に処分できません。契約内容を確認し、返却手続きを進めます。 |
| 購入した複合機の処分方法は? | 5つの方法から選べる | メーカー回収・産廃業者・不用品回収業者・リサイクルショップでの売却・販売店の下取りから選択できます。 |
| 処分費用の相場はどれくらい? | 1台あたり約5千~4万円 | 産廃業者なら5千~1万円、メーカー回収は2~4万円が目安です。重量や搬出条件で変動します。 |
| データ消去はどうすればいい? | 初期化+専門業者への依頼 | 本体の初期化だけでは不十分な場合があります。データ消去証明書を発行してくれる業者がおすすめです。 |
| 産業廃棄物として処分すべき? | 業務用は産廃扱いが基本 | 事業活動で使用した複合機は産業廃棄物に該当します。自治体の粗大ごみとしては原則出せません。 |
| 無料で処分できる方法はある? | 入れ替え時の下取りが有力 | 新しい複合機への入れ替え時に、販売店が旧機を無料で引き取ってくれるケースがあります。 |
| 処分で注意すべきポイントは? | 違法業者と情報漏洩に注意 | 産廃許可のない業者に依頼すると排出者責任を問われるリスクがあります。必ず許可証を確認しましょう。 |
この記事でわかること
- 複合機を処分する前に必ず確認すべき「契約形態」と「データ消去」の基本
- リース契約・購入それぞれの場合に適した処分の進め方
- メーカー回収・産廃業者・買取など処分方法ごとの費用相場と特徴
- 情報漏洩を防ぐためのデータ消去の具体的な手順
- 違法業者を避けるためのチェックポイントと排出者責任の考え方
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複合機を処分する前に確認すべき2つのこと
複合機の処分を検討し始めたら、実際の処分作業に入る前に「契約形態の確認」と「データ消去」の2点を必ず押さえておきましょう。この2つを怠ると、違約金の発生や情報漏洩といった深刻なトラブルにつながるおそれがあります。
リース品か購入品かを確認する
複合機がリース契約で導入されたものか、自社で購入したものかによって、処分の進め方は根本的に異なります。リース品の所有権はリース会社にあるため、自社の判断で勝手に廃棄・売却することはできません。
リース契約中にもかかわらず処分してしまうと、違約金や弁償を求められるリスクがあります。まずは契約書を確認し、リース期間の残存期間や解約条件を把握することが最優先です。
内部データを消去する
近年の複合機にはハードディスクやメモリが搭載されており、コピー・スキャン・FAXで扱ったデータが内部に蓄積されている場合があります。顧客情報や社内の機密資料が含まれている可能性もあるため、処分前のデータ消去は必須です。
単にデータをゴミ箱に移したり、初期化しただけでは、特殊なソフトウェアを使えば復元できてしまうケースがあります。より安全を期すなら、メーカーや専門業者が提供するデータ消去サービスを利用し、「データ消去証明書」を発行してもらうのがおすすめです。
リース契約の複合機を処分する場合
リース契約で導入した複合機は、契約満了後にリース会社へ返却するのが基本的な流れです。契約期間中の処分は原則としてできず、中途解約には残リース料相当の違約金が発生することがほとんどです。
契約満了時の返却手続き
リース期間が満了したら、まずリース会社に返却の意思を連絡します。リース会社が指定する返却先への配送手配が必要になりますが、配送費用は利用者負担となるのが一般的です。返却前にはデータの初期化を済ませておくことも忘れないようにしましょう。
新しい複合機への入れ替えを同時に行う場合は、入れ替え先の販売店に旧機の搬出と返却を依頼できるケースもあります。搬入と搬出を同じ業者にまとめることで、日程調整の手間とコストを抑えられます。
リース期間中に入れ替えたい場合
故障が頻発したり、業務拡大によってスペックが不足したりして、リース期間中に複合機を入れ替えたいケースもあるでしょう。この場合は、残りのリース料を一括精算するか、新しいリース契約に残債を組み込む方法が一般的です。
いずれの方法でも追加コストが発生するため、残リース期間と新機種導入のメリットを比較検討したうえで判断することが重要です。まずはリース会社に連絡し、精算方法の選択肢と金額を確認するところから始めてください。
再リースという選択肢
リース期間満了後も引き続き同じ複合機を使いたい場合は、「再リース」を選択できます。再リース料は当初のリース料よりも大幅に安くなることが多く、月額数千円程度で利用できるケースもあります。
ただし、再リース期間中は保守部品の供給が終了するリスクや、故障頻度が増加するリスクもあるため、再リースを続けるか新機種に入れ替えるかはトータルコストで判断することが大切です。
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購入した複合機の処分方法5選
自社で購入した複合機であれば、所有権は自社にあるため、処分方法を自由に選べます。ここでは代表的な5つの方法を、それぞれのメリット・デメリットとあわせて紹介します。
メーカーに回収を依頼する
シャープ・キヤノン・リコー・富士フイルムなど、主要メーカーは自社製品の回収・リサイクルサービスを提供しています。メーカー回収は安全性と確実性が最も高い方法で、データ消去や適切なリサイクル処理まで一貫して対応してもらえます。
費用はメーカーや機種の重量によって異なりますが、一般的な業務用複合機で2万~4万円程度が相場です。メーカーによってはデータ消去証明書の発行にも対応しています。コストはやや高めですが、情報漏洩リスクを最小限に抑えたい企業には最適な選択肢です。
各メーカーの回収サービスの内容や料金体系はそれぞれ異なるため、まずは利用中の複合機のメーカーのコールセンターに問い合わせることから始めましょう。回収日程の調整から現地での搬出作業まで一括で対応してくれるため、担当者の手間が少なく済みます。
産業廃棄物処理業者に依頼する
業務用の複合機は産業廃棄物(廃プラスチック類または金属くず)に該当するため、産業廃棄物収集運搬業の許可を持つ業者に依頼するのが正規のルートです。
費用は1台あたり5,000円~10,000円程度が相場で、メーカー回収と比べて割安です。ただし、データ消去は自社で行うか別途依頼する必要がある場合が多いため、セキュリティ面は事前に確認しておきましょう。
業者を選ぶ際は、都道府県知事が交付する「産業廃棄物収集運搬業許可証」の有無を必ず確認してください。無許可の業者に依頼すると、排出者である自社にも責任が問われる場合があります。
不用品回収業者に依頼する
不用品回収業者は、複合機の搬出から回収まで一括で対応してくれるため、自社での運搬が難しい場合に便利です。最短即日対応や土日・夜間対応が可能な業者もあり、急ぎで処分したいときに柔軟に対応してもらえるのがメリットです。
費用は8,000円~15,000円程度が目安ですが、トラック積み放題プランなどを利用すれば、複合機以外の不用品もまとめて処分でき、1台あたりの費用を抑えられることがあります。ただし、中には高額請求をしてくる悪質な業者も存在するため、事前に見積もりを取り、料金の内訳を確認することが重要です。
リサイクルショップ・買取業者に売却する
まだ動作する複合機であれば、OA機器専門のリサイクルショップや中古買取業者に売却するという方法もあります。処分費用がかからないどころか、買取金額を得られる可能性があるのが最大のメリットです。
ただし、製造から5年以上経過した機種や、カウンター数(累計印刷枚数)が多い機種は買取価格がつかないケースも珍しくありません。反対に、製造から3年以内でカウンター数が少ない機種であれば、思いのほか高い金額で売れることもあります。
事前に複数の業者に査定を依頼し、買取可否と金額を比較するのがおすすめです。なお、売却前にもデータの初期化は必ず行ってください。買取業者によってはデータ消去サービスを提供しているところもあります。
新しい複合機の販売店に下取りしてもらう
新しい複合機への入れ替えを検討している場合は、新機種の販売店に旧機の下取り・引き取りを依頼できるケースがあります。搬入と同時に旧機を撤去してもらえるため、業務の中断を最小限に抑えられ、撤去費用が無料になることもあります。
下取りサービスの有無や条件は販売店によって異なるため、見積もり依頼の段階で「旧機の引き取りは可能か」「費用はかかるか」を確認しておくとスムーズです。
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複合機の処分費用の相場
複合機の処分費用は、依頼先や機種の重量・搬出条件によって大きく変わります。ここでは代表的な依頼先ごとの費用感を整理します。
メーカーに回収を依頼する場合は、1台あたり約2万~4万円が目安です。シャープは重量に応じて約2万~2.5万円、キヤノンは一般的な機種で約4万円、リコーは20kg未満から細かく料金設定があり、小型機なら費用を抑えられます。
産業廃棄物処理業者の場合は約5,000円~10,000円、不用品回収業者の場合は約8,000円~15,000円が相場です。階段での搬出やクレーン車の使用が必要な場合は別途費用が加算されることがあるため、見積もり時に搬出経路を伝えておきましょう。
費用をできるだけ抑えたい場合は、新機種への入れ替えと同時に下取り・引き取りを依頼する方法や、複数社から相見積もりを取る方法が効果的です。見積もり時には、搬出経路の状況(エレベーターの有無、階段の段数など)も併せて伝えておくと、追加料金のトラブルを防げます。
また、複数台をまとめて処分する場合はボリュームディスカウントが適用されることもあるため、オフィスの全体的なOA機器の棚卸しを行ったうえで一括依頼するのも賢い方法です。
データ消去の具体的な手順
複合機の処分において、情報漏洩を防ぐためのデータ消去は最も重要なステップのひとつです。ここでは具体的な手順を整理します。
自社でできるデータ消去の方法
まずは複合機本体の操作パネルから初期化(工場出荷時の状態に戻す)を実行します。初期化の手順はメーカーや機種によって異なるため、取扱説明書を確認するかメーカーのサポート窓口に問い合わせてください。
初期化に加えて、アドレス帳に登録されているFAX番号やメールアドレスの削除、USBメモリの取り忘れ確認、ガラス面上の原稿の取り忘れ確認なども併せて行いましょう。意外と見落としがちなポイントですが、これらも立派な情報漏洩のリスクです。
専門業者によるデータ消去サービス
より高いセキュリティレベルを求める場合は、メーカーや専門業者のデータ消去サービスを利用しましょう。専用のソフトウェアでハードディスクを上書き消去したり、物理的に破壊したりする方法が用意されています。
データ消去証明書(消去作業完了証明書)を発行してくれる業者を選べば、万が一のトラブル時にもデータ消去済みであることを証明できます。富士フイルムやリコーなど主要メーカーはこのサービスに対応しており、費用は数千円~1万円程度です。
複合機の処分時に必ず注意すべきポイント
業務用複合機は粗大ごみとして出せない
事業活動で使用した複合機は、家庭の粗大ごみとして処分することはできません。業務用複合機は産業廃棄物に分類されるため、産業廃棄物処理の許可を持つ業者に依頼するか、メーカーの回収サービスを利用する必要があります。
産業廃棄物の適正処理については、環境省のウェブサイト(https://www.env.go.jp/recycle/waste/index.html)で詳細を確認できます。
排出者責任を理解しておく
産業廃棄物の処理責任は、廃棄物を排出した事業者(つまり複合機を使っていた企業)にあります。無許可の業者に依頼して不法投棄された場合、排出者である自社にも責任が及ぶ可能性があるため、業者選びは慎重に行ってください。
産業廃棄物管理票(マニフェスト)を正しく運用し、処理の流れを記録しておくことが重要です。マニフェストを交付していない場合や、記録が不備な場合は、行政からの指導対象となることがあります。
悪質な業者を見分けるポイント
不用品回収業界ではトラブルが増加しており、事前の見積もりと実際の請求額が大きく異なるケースや、不法投棄に加担してしまうリスクがあります。業者を選ぶ際は以下の点を確認してください。
産業廃棄物収集運搬業許可証の番号が提示されているかを最低限チェックしましょう。加えて、見積もりの内訳が明確であること、追加料金の条件が事前に説明されていること、口コミや実績が確認できることなどを総合的に判断し、信頼できる業者を選んでください。
トナー・インクカートリッジは別途処分が必要
複合機本体の回収時に、トナーやインクカートリッジは回収対象外となるケースが多いです。使用済みトナーはメーカーの回収プログラムや自治体の回収制度を利用して処分するのが一般的です。
主要メーカーは使用済みトナーの無料回収を実施しており、専用の回収ボックスをオフィスに設置するサービスを提供しているところもあります。本体の処分前に、トナーやカートリッジを取り外して適切に処理しておきましょう。使用途中のトナーが残っている場合も、メーカーの回収プログラムに出せば問題ありません。
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まとめ
複合機の処分は、まず「リース品か購入品か」の契約形態を確認し、「内部データの消去」を行ったうえで、適切な方法を選ぶことが基本の流れです。
リース契約の場合はリース会社への返却が原則であり、勝手に処分すると違約金や弁償のリスクがあります。購入した複合機であれば、メーカー回収・産廃業者・買取・販売店の下取りなど、状態やコストに応じて柔軟に選択できます。
処分費用はメーカー回収で2万~4万円、産廃業者で5千~1万円が目安ですが、新機種への入れ替え時に下取りを利用すれば、撤去費用を無料にできる場合もあります。
何よりも大切なのは、データ消去による情報漏洩防止と、許可を持つ正規の業者への依頼です。排出者責任を正しく理解し、安全かつ適法に複合機を処分しましょう。
処分にかかる手間やコストに不安がある場合は、複合機の販売・リースを取り扱う専門の事業者に相談してみてください。旧機の撤去から新機種の導入までワンストップで対応してくれる業者であれば、処分にまつわる面倒な手続きを大幅に軽減できます。まずは現在の契約状況と複合機の状態を整理するところから始めてみましょう。