複合機のスキャン設定の手順|共有フォルダ・メール送信の方法と保存できないときの対処
目次
- 複合機のスキャン設定は保存先の選び方から決まる
- スキャンデータの主な保存先4種類
- 共有フォルダ保存が選ばれる理由
- パソコンではなくNASに保存する場合
- 設定を始める前に確認する3つの情報
- 共有フォルダへのスキャン設定手順
- 手順1|パソコン側で共有フォルダを作る
- 手順2|アクセス権を設定する
- 手順3|パソコンのIPアドレスを固定する
- 手順4|複合機側に保存先を登録する
- 手順5|テスト送信で動作を確認する
- 設定内容を記録して共有する
- メール送信・USB保存・クラウド連携の設定
- メール送信に必要な設定項目
- USBメモリへの保存
- クラウドサービスとの連携
- 読み取り設定の項目と使い分け
- ファイル形式の選び方
- 解像度の決め方
- カラー・グレースケール・モノクロの使い分け
- 両面読み取りと原稿サイズ
- ファイル名の付け方を決めておく
- スキャンできないときの原因と対処
- 原因1|ネットワークがつながっていない
- 原因2|SMBのバージョンが合っていない
- 原因3|共有フォルダの権限やパスワード設定
- 原因4|ファイアウォールやセキュリティソフト
- 原因5|IPアドレスが変わった
- 保存はできるが画質に問題がある場合
- 切り分けを進める順番
- スキャン運用で押さえておきたいセキュリティ
- 複合機はネットワーク機器として管理する
- 管理者パスワードを初期値のままにしない
- アドレス帳と蓄積データの管理
- 保存先フォルダのアクセス権を絞る
- まとめ|設定は保存先の決定から順番に進める
複合機のスキャン機能は、設定さえ終われば毎日使う便利な機能です。ところが最初の設定でつまずき、そのまま使わないままになっている職場は少なくありません。
つまずく理由ははっきりしています。設定がパソコン側と複合機側の両方にまたがっており、どちらか一方だけを直しても動かないためです。
手順を分けて考えれば難しくはありません。パソコンで共有フォルダを作り、アクセス権を与え、その情報を複合機に登録する。この流れが分かれば、あとは順番に進めるだけです。
この記事では、共有フォルダへのスキャン設定手順を中心に、メール送信やUSB保存の方法、読み取り設定の選び方、そして保存できないときの原因の切り分け方までを整理しました。
| 確認したいポイント | 結論 | 詳細 |
|---|---|---|
| スキャン設定は何から始める? | 保存先を決めることから | データをどこへ送るかで設定内容が変わる。共有フォルダ、メール、USB、クラウドの4つが主な選択肢。 |
| 共有フォルダ設定の要点は? | フォルダの共有とアクセス権 | パソコン側でフォルダを共有してアクセス権を与え、そのパスとユーザー情報を複合機側に登録する。 |
| 解像度は何dpiにすべき? | 200dpi以上が一つの基準 | 電子帳簿保存法のスキャナ保存では200dpi以上、赤緑青それぞれ256階調以上が要件とされている。 |
| スキャンできない原因は? | 権限・SMB・ネットワーク | 疎通、SMBのバージョン、共有フォルダの権限、IPアドレスの変更を順に切り分けると原因が絞れる。 |
この記事でわかること
- スキャンデータの保存先4種類の違いと、自社に合う方式の選び方
- 共有フォルダへスキャンするための、パソコン側と複合機側それぞれの設定手順
- メール送信・USB保存・クラウド連携を使う場合に必要な設定項目
- ファイル形式・解像度・カラー設定の選び方と、電子帳簿保存法で求められる水準
- スキャンできないときに確認する5つの原因と、切り分けを進める順番
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複合機のスキャン設定は保存先の選び方から決まる
設定を始める前に決めておくべきことがあります。スキャンしたデータをどこへ送るか、という点です。
保存先によって必要な設定はまったく違います。ここが決まらないまま手順書を探しても、自分に必要な情報にたどり着けません。
スキャンデータの主な保存先4種類
1つ目は共有フォルダへの保存です。社内のパソコンやNASに作ったフォルダへ、複合機から直接データを送ります。オフィスで最も多く使われている方式です。
2つ目はメール送信です。スキャンしたデータを添付ファイルとして、指定したアドレスへ送ります。社外の相手に直接送れる点が利点です。
3つ目はUSBメモリへの保存です。複合機のUSBポートにメモリを差し、そこへ直接書き込みます。ネットワークの設定が不要なため、最も手軽な方法です。
4つ目はクラウドサービスとの連携です。対応する機種であれば、クラウドストレージへ直接アップロードできます。拠点をまたいだ共有がしやすくなります。
共有フォルダ保存が選ばれる理由
この4つのうち、日常業務で最もよく使われるのが共有フォルダへの保存です。理由はいくつかあります。
まず、データの容量制限を受けにくい点です。メール送信では添付できるファイルサイズに上限があり、ページ数の多い資料や高解像度のスキャンは送れないことがあります。
次に、複数人での共有が簡単な点です。共有フォルダに保存しておけば、アクセス権のある人がそのまま参照できます。転送の手間がかかりません。
設定の手間はかかりますが、一度整えれば運用が安定します。この記事でも共有フォルダの設定を中心に扱います。
パソコンではなくNASに保存する場合
保存先をパソコンではなくNASにする方法もあります。ネットワークに接続する専用の保存装置で、社内の共有ファイルサーバーとして使われます。
パソコンを保存先にすると、そのパソコンの電源が入っていなければスキャンできません。NASであれば常時稼働しているため、誰がいつスキャンしても保存できます。
設定の考え方はパソコンの場合と同じです。NAS側で共有フォルダを作り、アクセス用のアカウントを用意し、その情報を複合機に登録します。
台数が増えるほど、この方式のほうが管理は楽になります。保存先が1か所にまとまるため、バックアップの運用も組み立てやすくなります。
設定を始める前に確認する3つの情報
作業に入る前に、手元に揃えておきたい情報があります。ここが分からないまま進めると、途中で止まってしまいます。
1つ目は複合機のIPアドレスです。多くの機種では、操作パネルの設定メニューから確認できます。この番号をブラウザに入力すると、複合機の管理画面を開けます。
2つ目は保存先パソコンのコンピューター名またはIPアドレスです。3つ目は、そのパソコンにログインしているユーザー名とパスワードです。
パスワードを設定していないアカウントを使っている場合、この段階で問題が出ます。共有フォルダへの接続には認証が必要なため、パスワードなしのアカウントでは接続できないことがあるためです。
共有フォルダへのスキャン設定手順
ここからは実際の手順です。作業はパソコン側と複合機側に分かれます。順番に進めてください。
手順1|パソコン側で共有フォルダを作る
まず、スキャンデータを保存するフォルダを作成します。デスクトップやドキュメント内ではなく、Cドライブの直下など分かりやすい場所に作ると管理しやすくなります。
フォルダ名は半角英数字にしておくのが無難です。日本語のフォルダ名でも動作する機種はありますが、文字化けや認識エラーの原因になることがあります。
作成したフォルダを右クリックしてプロパティを開き、共有タブから詳細な共有を選びます。このフォルダーを共有するにチェックを入れてください。
手順2|アクセス権を設定する
共有にチェックを入れたら、アクセス許可のボタンを押します。ここで、複合機からの書き込みを許可する設定を行います。
変更の権限に許可のチェックを入れてください。読み取り権限だけではデータを書き込めないため、スキャンが失敗します。
共有タブの設定に加えて、セキュリティタブでの権限設定も必要です。共有の権限とセキュリティの権限は別のもので、両方が揃ってはじめてアクセスできるようになります。
併せて、Windowsのネットワーク設定でファイルとプリンターの共有を有効にしておきます。ネットワークプロファイルがパブリックになっていると通信が制限されるため、プライベートに変更してください。
手順3|パソコンのIPアドレスを固定する
見落とされやすいのがこの工程です。多くの環境では、パソコンのIPアドレスがルーターから自動で割り当てられています。
自動割り当ての場合、再起動やネットワークの再接続をきっかけにIPアドレスが変わることがあります。複合機側に古いアドレスが登録されたままだと、その時点でスキャンが失敗します。
この問題を避けるには、保存先パソコンのIPアドレスを固定するか、コンピューター名で指定する方法を採ります。コンピューター名で接続できない環境では、固定したうえでIPアドレスを指定してください。
手順4|複合機側に保存先を登録する
パソコン側の準備ができたら、複合機側の設定に移ります。操作パネルから直接登録する方法と、ブラウザで管理画面を開いて登録する方法があります。
管理画面を使う場合は、ブラウザのアドレス欄に複合機のIPアドレスを入力します。ログインを求められたら、管理者のアカウント情報を入力してください。初期設定のままであれば、機種ごとに決められた初期値を使います。
アドレス帳の登録画面で、共有フォルダのパスを入力します。形式は「¥¥コンピューター名(またはIPアドレス)¥共有フォルダ名」です。
併せて、そのフォルダにアクセスできるユーザー名とパスワードを登録します。ここで登録する情報は、パソコンにログインする際のものと同じです。
手順5|テスト送信で動作を確認する
登録が終わったら、実際にスキャンして動作を確認します。1枚の原稿をセットし、登録した宛先を選んでスタートを押してください。
指定したフォルダにファイルが保存されていれば設定は完了です。保存されていない場合は、複合機の操作パネルで送信履歴を確認します。
多くの機種では、失敗したジョブにエラーコードが表示されます。このコードをメーカーのサポート情報で調べると、原因の見当がつきます。
設定内容を記録して共有する
設定が完了したら、その内容を記録に残してください。担当者が代わったときや、パソコンを入れ替えたときに必ず必要になります。
残しておきたいのは、複合機のIPアドレス、保存先のパスとアカウント名、管理画面のログイン情報、そして設定した日付です。紙に書いて複合機の脇に貼るのではなく、管理者が扱える場所に保管してください。
併せて、実際の使い方も共有します。よく使う宛先と読み取り設定を1枚にまとめた手順書があれば、操作に不慣れな人でも迷いません。設定が完了しても使われないままでは意味がないため、この一手間が効いてきます。
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メール送信・USB保存・クラウド連携の設定
共有フォルダ以外の方式についても、設定のポイントを整理しておきます。
メール送信に必要な設定項目
メール送信を使うには、複合機にメールサーバーの情報を登録します。必要になるのは、送信サーバーのアドレス、ポート番号、認証に使うアカウントとパスワードです。
併せて、送信元として表示されるアドレスも設定します。誰から送られたスキャンなのかが分かるよう、複合機専用のアドレスを用意しておくと管理しやすくなります。
注意点は添付ファイルの容量制限です。受信側のメールサーバーにも上限があるため、ページ数の多い資料や高解像度のスキャンは送信に失敗することがあります。
解像度を下げる、ページを分割する、あるいは共有フォルダ保存に切り替えるといった対応が必要になります。
USBメモリへの保存
最も設定の手間が少ないのがこの方法です。複合機にUSBポートがあれば、メモリを差し込んでスキャン先に指定するだけで保存できます。
ネットワークの設定が不要なため、共有フォルダの設定でつまずいている間の代替手段としても使えます。急ぎのときに覚えておくと役立ちます。
一方で、機密性の高い書類を扱う職場では運用に注意が必要です。USBメモリの持ち出しを制限している場合は、この機能自体を無効にしている機種もあります。
クラウドサービスとの連携
近年の機種では、クラウドストレージへ直接アップロードする機能を備えるものがあります。複合機の画面からサービスにログインし、保存先を指定する形です。
拠点が複数ある会社や、外出先からデータを見る機会が多い職場では便利です。ただし対応するサービスは機種によって異なるため、導入前に確認しておく必要があります。
読み取り設定の項目と使い分け
保存先が決まったら、次は読み取りの設定です。ここを適切に選ぶかどうかで、ファイルの見やすさと容量が変わります。
ファイル形式の選び方
最も多く使われるのがPDFです。複数ページを1つのファイルにまとめられるため、契約書や報告書のように連続した書類に向いています。
写真や図版を1枚ずつ扱いたい場合はJPEGを選びます。ただしページごとに別ファイルになるため、枚数が多いと管理が煩雑になります。
機種によっては、文字を検索できる形式のPDFを作成できます。文字認識の処理が加わるため保存に時間はかかりますが、あとから中身を検索できる利点は大きくなります。
解像度の決め方
解像度はdpiという単位で表します。数値が大きいほど細かく読み取れますが、その分ファイルサイズも大きくなります。
文字が中心の書類であれば200dpiから300dpi程度で十分に読めます。図面や写真のように細部が重要なものは、400dpi以上を選ぶこともあります。
国税庁の電子帳簿保存法一問一答では、スキャナ保存を行う際の要件として200dpi以上、および赤・緑・青それぞれ256階調以上が示されています。請求書や領収書を電子で保存する予定があるなら、この水準を下回らないよう設定してください。
むやみに高い解像度を選ぶと、ファイルが重くなりメール送信に失敗する原因にもなります。用途に合わせて決めるのが基本です。
カラー・グレースケール・モノクロの使い分け
カラーで読み取れば見た目は原本に近くなりますが、ファイルサイズは大きくなります。文字だけの書類であれば、モノクロやグレースケールで十分です。
ただし、印影や色付きの記載がある書類はカラーで読み取ります。電子帳簿保存法の対象となる重要書類も、原則としてカラーでの保存が求められます。
自動判別の設定がある機種では、原稿の内容に応じて切り替えてくれます。設定を意識せずに使いたい職場では、この機能を有効にしておくと便利です。
両面読み取りと原稿サイズ
裏面にも記載がある書類は、両面読み取りを指定します。設定を忘れると片面だけのデータになり、後から気づいて読み直すことになります。
原稿サイズは自動検知が基本ですが、サイズが混在している場合は個別の設定が必要になることがあります。A3とA4のように一辺の長さが同じであれば、混在したまま読み取れる機種もあります。
ファイル名の付け方を決めておく
初期設定のままでは、日付と連番だけのファイル名が付くことが多くなっています。これでは、あとから探すときに中身を開かないと分かりません。
運用を始める前に、命名のルールを決めておいてください。日付、取引先名、書類の種類を組み合わせる形が一般的です。複合機側でファイル名の頭に固定の文字列を入れる設定ができる機種もあります。
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スキャンできないときの原因と対処
設定したはずなのに保存されない、あるいは昨日まで使えていたのに急に失敗する。よくある原因を5つ挙げます。
原因1|ネットワークがつながっていない
最初に確認するのはここです。複合機とパソコンが同じネットワーク上で通信できているかを確かめます。
パソコンのコマンドプロンプトから、複合機のIPアドレスに対してpingコマンドを実行してみてください。応答がなければ、通信そのものができていない状態です。
この場合、LANケーブルの接続、ハブの電源、複合機のネットワーク設定を順に確認します。印刷はできるがスキャンだけできないのであれば、通信は届いているため次の原因を疑います。
原因2|SMBのバージョンが合っていない
共有フォルダへの送信には、SMBという通信の規約が使われます。この規約にはバージョンがあり、古い複合機はSMB1.0にしか対応していないことがあります。
一方、Windows 10以降ではセキュリティ上の理由からSMB1.0が既定で無効になっています。複合機がSMB1.0で送ろうとしても、受け取る側が受け付けないという食い違いが起きます。
Windows Updateやパソコンの入れ替えを境に突然使えなくなった場合は、この可能性が高くなります。
対処としてSMB1.0を有効化する方法は存在しますが、既知の脆弱性があるため推奨できません。本来の解決は、SMB2.0以降に対応した機種へ更新することです。機種のファームウェアを更新することで対応できる場合もあるため、販売店に確認してください。
原因3|共有フォルダの権限やパスワード設定
フォルダは共有されていても、書き込みの権限がなければ保存できません。共有タブとセキュリティタブの両方で、変更の権限が許可されているかを確認します。
パスワード保護共有が有効になっている環境では、パスワードを設定していないアカウントで接続できません。パソコンにパスワードを設定するか、専用のアカウントを作成して運用するのが安全な進め方です。
Microsoftアカウントを使っている場合、画面に表示される名前とログインに使うユーザー名が一致していないことがあります。複合機に登録するのは、実際の認証に使うほうの情報です。
原因4|ファイアウォールやセキュリティソフト
Windowsのファイアウォールで、ファイルとプリンターの共有がブロックされていると通信が止まります。設定画面で許可されているかを確認してください。
市販のセキュリティソフトが原因になることもあります。切り分けのために一時的に停止して試すことはできますが、確認が終わったら必ず元に戻してください。
原因5|IPアドレスが変わった
昨日まで使えていたのに突然失敗するようになった場合、保存先パソコンのIPアドレスが変わっている可能性があります。
自動割り当ての環境では、再起動やルーターの再設定でアドレスが変わります。複合機に登録した宛先と実際のアドレスが一致しているかを確認し、必要であればIPアドレスを固定してください。
保存はできるが画質に問題がある場合
ファイルは届いているのに、文字がつぶれている、線が入る、影が写り込むといった症状もあります。これは設定ではなく、原稿の置き方や本体の状態が原因です。
縦方向に線が入る場合は、原稿送り装置の読み取り部にほこりや修正液が付着していることが多くなっています。乾いた柔らかい布で拭き取ると改善します。
文字がつぶれる場合は解像度を上げるか、原稿の種類の設定を文字優先に切り替えます。逆に背景の色が濃く出るときは、濃度を薄めに調整してください。
拭き取っても線が消えない、調整しても改善しないという場合は、内部の部品が原因の可能性があります。保守契約の範囲で対応してもらえるため、販売店に連絡してください。
切り分けを進める順番
やみくもに再起動を繰り返しても原因は絞れません。層に分けて上から確認していくのが早道です。
まずネットワークが通じているか、次に複合機の通信方式が環境に合っているか、そして共有フォルダの権限と登録情報が正しいか。この順番で確認すれば、どこで止まっているかが見えてきます。
確認しても解決しない場合は、無理に設定を変え続けないでください。設定をいじるほど元の状態が分からなくなり、復旧が難しくなります。保守を担当している販売店に連絡するほうが結果的に早く済みます。
| 設定を見直しても直らないときは、環境の確認から 設定に問題がないのにスキャンできない場合、複合機の通信方式が現在のネットワーク環境に合っていない可能性があります。ライドでは機種の対応状況を確認したうえで、更新も含めた選択肢をお伝えしています。 お問い合わせはこちら |
スキャン運用で押さえておきたいセキュリティ
スキャン機能を使い始めると、複合機の中に社内の書類データが蓄積されていきます。設定と併せて、扱い方も決めておく必要があります。
複合機はネットワーク機器として管理する
現在の複合機は、内部にデータを蓄積し、ネットワーク経由でやり取りする機器です。設定の不備によって、本来アクセス権のない人がデータを閲覧できる状態になることがあります。
独立行政法人情報処理推進機構でも、ネットワークに接続する機器のセキュリティ設定を確認するよう注意が呼びかけられています。複合機も、パソコンやサーバーと同じように管理の対象と考えてください。
管理者パスワードを初期値のままにしない
複合機の管理画面には、出荷時の管理者アカウントが設定されています。この初期値は機種ごとに公開されており、そのまま使い続けるのは危険です。
導入時、あるいは今からでも構いません。管理者パスワードは必ず変更し、担当者の間で共有しておいてください。
アドレス帳と蓄積データの管理
アドレス帳には、社内の共有フォルダのパスやメールアドレスが登録されています。誰でも編集できる状態になっていないかを確認してください。
本体に蓄積されたスキャンデータも同様です。定期的に削除する運用にするか、一定期間で自動削除される設定にしておくと安全です。機器を返却する際は、内部データの消去も忘れないでください。
保存先フォルダのアクセス権を絞る
設定を通すために、全員に対して権限を開放した状態のまま運用しているケースがあります。動作はしますが、社内の誰もがスキャンデータを閲覧できることになります。
設定が完了したら、必要な人だけがアクセスできるよう権限を見直してください。人事や経理の書類を扱うのであれば、専用のフォルダを分けて権限を設定するのが安全です。
まとめ|設定は保存先の決定から順番に進める
複合機のスキャン設定は、保存先を決めるところから始まります。共有フォルダ、メール送信、USB保存、クラウド連携のどれを使うかで、必要な作業は変わります。
最も一般的な共有フォルダへの保存は、パソコン側でフォルダを共有してアクセス権を与え、そのパスとユーザー情報を複合機側に登録するという流れです。IPアドレスの固定と、テスト送信での確認まで行えば完了します。
読み取り設定では、解像度とカラー設定を用途に合わせて決めます。電子帳簿保存法の対象となる書類を扱うのであれば、200dpi以上という水準を下回らないようにしてください。
うまく動かないときは、ネットワークの疎通、SMBのバージョン、共有フォルダの権限という順番で切り分けます。設定を変え続けるより、早めに販売店へ相談したほうが復旧は早く済みます。
| 複合機の導入から設定・運用まで一貫して対応します 機種の選定、設置、ネットワーク接続、スキャン設定、そして導入後のサポート。株式会社ライドがまとめて対応するため、窓口が分かれて困ることがありません。お気軽にご相談ください。 お問い合わせはこちら |