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複合機 更新日:  公開日:

複合機のコスト削減方法10選|費用の内訳から契約見直し・運用改善まで解説

「複合機の毎月の費用が高い気がするけれど、どこを見直せばいいのかわからない」――こうした悩みを抱えている企業は少なくありません。複合機にかかるコストは、本体のリース料金だけでなく、カウンター料金やトナー代、用紙代、電気代など多くの費目で構成されており、全体像が見えにくいのが実情です。

しかし、コスト構造をしっかり把握したうえで適切な対策を打てば、追加投資なしでも年間数十万円の削減につながるケースは珍しくありません。本記事では、複合機のコスト構造の解説から、印刷設定の見直し、契約交渉、ペーパーレス化、機器の入れ替えまで、実践的な削減方法を網羅的にお伝えします。

確認したいポイント結論詳細
複合機にかかる費用の内訳は?5つの費目に分かれる本体・リース料、カウンター料金、保守費用、トナー・用紙代、電気代の5種類。まず費目ごとの金額把握が削減の第一歩です。
印刷コストを下げる方法は?設定変更とルール整備で対応モノクロ印刷のデフォルト化、両面・集約印刷、ミスプリント防止など、追加費用ゼロで年間数十万円の削減が可能です。
カウンター料金は交渉できる?契約更新時に相見積もりが有効カウンター単価は契約後の変更が難しいため、リース更新・入れ替え時に複数社から見積もりを取ることが重要です。
ペーパーレス化で削減できる?印刷枚数を根本から減らせるFAXのデジタル化やクラウドストレージの活用で、印刷そのものを減らしカウンター料金と用紙代の両方を節約できます。
複合機の入れ替えは効果ある?中古や省エネ機種で大幅削減中古複合機なら初期費用を50%以上抑えられることもあります。省エネ機種の選定や台数の集約も有効な手段です。
モノクロとカラーの差はどれくらい?カラーはモノクロの3~10倍モノクロ印刷1枚約2~3円に対し、カラー印刷は1枚約15~30円。カラー比率の管理だけで大きなコスト差が生まれます。
コスト削減で注意すべき点は?安さだけで選ぶと逆効果安い機器や契約を選んでも、故障対応の遅さやダウンタイムで総所有コスト(TCO)が増大するリスクがあります。
補助金は使える?IT導入補助金等が活用可能中小企業庁のデジタル化・AI導入補助金などを活用すれば、ITツール導入費用の最大3/4を補助してもらえます。

この記事でわかること

  • 複合機にかかるコストの全体像と、費目ごとの特徴
  • 追加費用ゼロで実践できる印刷コスト削減の具体策
  • カウンター料金やリース料金を見直す際の交渉ポイント
  • ペーパーレス化やFAXデジタル化による根本的なコスト削減の進め方
  • 複合機の入れ替え・買い替え時に失敗しない選定基準と注意点
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複合機にかかるコストの内訳を把握する

複合機のコスト削減を進めるには、まず「何にいくらかかっているのか」を正確に把握することが欠かせません。月々の請求書をなんとなく支払い続けている企業は多いですが、費目を分解してみると、想定以上にカウンター料金が膨らんでいたり、不要なオプションに費用が発生していたりするケースがあります。

ここでは、複合機にかかる代表的な5つのコスト項目を整理します。まずは直近3か月分の請求書を手元に用意し、費目ごとの金額を書き出すことから始めてみてください。

本体の購入費用とリース料金

複合機の導入方法は大きく「購入(一括払い)」と「リース契約」に分かれます。A3対応のカラー複合機の場合、新品で購入するとおおむね100万~200万円程度、リースであれば月額数千円~数万円が相場です。

一括購入は金利が発生しないため長期的な総費用では有利ですが、まとまった資金が必要になります。一方、リースは月々の支払いに分散できるためキャッシュフローを安定させたい企業に向いています。ただし、リース契約は途中解約が難しく、違約金が発生することもあるため、契約期間と総支払額をよく確認したうえで判断することが重要です。

カウンター料金(従量課金)

カウンター料金とは、印刷やコピーを1枚行うごとに発生する従量課金の費用です。モノクロ印刷で1枚あたり約2~3円、カラー印刷で1枚あたり約15~30円が一般的な相場とされており、カラーはモノクロの3~10倍のコストがかかります。

印刷枚数が多い企業ほどカウンター料金の総額が大きくなり、リース料を上回るケースも珍しくありません。月間の印刷枚数をモノクロ・カラー別に把握しておくことが、コスト削減の出発点です。

保守・メンテナンス費用

複合機を安定して使い続けるために必要な保守契約の費用です。カウンター保守契約の場合、カウンター料金の中に定期メンテナンスや故障修理、部品交換の費用が含まれていることが一般的です。

保守契約に加入していない場合は、修理やドラム交換などで1回あたり数万円~十万円以上の出費が発生することもあります。万が一のトラブルに備えて、保守内容と費用の対応範囲を確認しておきましょう。

トナー・用紙などの消耗品費用

トナーはレーザー方式の複合機で印刷を行うために欠かせない粉末状の色材です。カラー印刷ではシアン・マゼンタ・イエロー・ブラックの4色分を揃える必要があり、カラー印刷比率が高いほどトナー消費が増えます。

コピー用紙は保守費用に含まれないことが多く、別途購入が必要です。1束あたりの単価は大きくありませんが、部署数や印刷枚数が増えると年間の用紙代は無視できない金額に積み上がります

電気代(待機電力を含む)

複合機は印刷中はもちろん、電源を入れたまま待機しているだけでも一定の電力を消費し続けます。夜間や休日に電源を切らない運用では、想像以上に電気代がかさみます。

近年の機種には省エネモードやスリープモードが搭載されており、待機電力を大幅に抑えられるモデルもあります。機種選定の際にはランニングコストの一部として電気代にも目を向けましょう。

印刷コストを削減する運用面の工夫

契約や機器の入れ替えといった大がかりな対応をしなくても、社内の設定やルールを見直すだけでコストは下げられます。ここで紹介する方法は追加投資ゼロで始められるものばかりです。

モノクロ印刷をデフォルトに設定する

カラー印刷はモノクロ印刷の3~10倍のカウンター料金がかかるため、不要なカラー印刷を減らすだけで大きな節約効果が得られます。具体的には、各PCのプリンタードライバーの初期設定を「モノクロ」に固定するのが最も効果的です。

カラー印刷が必要な場合だけ手動で設定を変更する運用にすれば、うっかりカラーで印刷してしまうミスを防止できます。社内資料はモノクロ、顧客向け資料はカラーといったルールを設けるのも効果的です。

また、フルカラーではなく2色印刷(例えば黒+赤)を活用する方法もあります。モノクロよりも見やすく、フルカラーよりもコストを抑えた印刷が可能です。

両面印刷・集約印刷を活用する

両面印刷を活用すれば、使用する用紙の枚数を単純に半分に減らせます。社内資料や一時的に使う印刷物には特に有効な手段です。ただし、カウンター料金は表裏で2枚分カウントされる契約が多い点には注意してください。

集約印刷は複数ページの内容を1枚の用紙にまとめて印刷する機能で、2in1や4in1の設定が一般的です。カウンター料金は1枚分のカウントで済むため、用紙代とカウンター料金の両方を削減できます。会議用の確認資料などでは、集約印刷と両面印刷を組み合わせることでさらに節約効果が高まります。

ミスプリントを防止する仕組みをつくる

印刷を開始してからミスに気づき、大量の用紙を無駄にした経験は多くの方にあるのではないでしょうか。ミスプリントの防止には、次のような仕組みが有効です。

印刷前のプレビュー確認を徹底することが基本です。パソコンの印刷設定画面でレイアウトや向き、ページ数を目視でチェックするだけで、多くのうっかりミスを防げます。

さらに、オンデマンド印刷(認証印刷)を導入すれば、複合機の前でICカードや暗証番号による認証を行ってから初めて印刷が実行されます。「印刷したけれど取りに行かず放置」という無駄がなくなるうえ、セキュリティ対策としても効果的です。

印刷コストの「見える化」で社員の意識を変える

印刷コストが目に見えない状態では、社員一人ひとりのコスト意識が育ちにくいものです。そこで有効なのが、印刷枚数やコストを部署・個人単位で「見える化」する取り組みです。

複合機の管理画面から月次の印刷ログをエクスポートし、モノクロ・カラー別の印刷枚数を集計して共有するだけでも効果があります。部署ごとの比較ができれば、自然と競争意識が生まれ、印刷枚数が10~30%削減されるケースもあります。

「前月比10%削減」といった具体的な目標と期限をセットで設定し、定期的に振り返る仕組みをつくると、削減効果が持続しやすくなります。

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契約・リースを見直してコストを下げる

印刷設定や社内ルールの見直しと並んで大きな削減効果が期待できるのが、リース契約やカウンター保守契約そのものの見直しです。契約条件は導入時のまま放置されがちですが、定期的に見直すことで大幅なコストカットにつながることがあります。

カウンター料金の単価を交渉・比較する

カウンター料金の単価は、一度契約を結ぶとリース期間中の変更が難しいのが一般的です。そのため、新規導入時や入れ替え時が交渉の最大のチャンスになります。

既存の販売店1社だけに見積もりを依頼するのではなく、別の販売店にも見積もりを取ることで価格競争が生まれ、カウンター単価が10~30%下がることも珍しくありません。メーカー系の代理店と独立系の代理店を組み合わせて比較するのが効果的です。

リース契約満了時に相見積もりを取る

リース契約の満了が近づいたら、必ず複数社から見積もりを取得しましょう。1社だけの見積もりでは、提示された金額が適正かどうか判断できません。

相見積もりを取る際のポイントは、リース料金だけでなくカウンター単価・保守内容・対応エリアまで含めた「トータルコスト」で比較することです。本体が安くてもカウンター単価が割高であれば、5年間の総支払額では逆転する可能性があります。

また、リース満了後の「再リース」は月額が大幅に安くなることが多いため、まだ十分に使える機種であれば再リースを選ぶのも一つの手段です。

スペックの最適化で無駄な費用をカットする

複合機のリース料金は、印刷速度やオプション機能の有無によって大きく変わります。実際の利用状況に対してオーバースペックな機種を使っていないかを確認しましょう。

たとえば、月間印刷枚数が500枚程度のオフィスに、毎分50枚以上の高速機を導入しているなら、それはスペック過剰です。使わないフィニッシャー(ホチキス止めや穴あけ機能)や大容量給紙トレイが付いている場合も、外すことでリース料金を下げられる可能性があります。

ペーパーレス化で印刷そのものを減らす

印刷設定の工夫や契約の見直しに加えて、そもそもの印刷枚数を減らすことがコスト削減の本質的な解決策です。ペーパーレス化を進めれば、カウンター料金・用紙代・トナー代のすべてを一度に削減でき、さらに書類の保管スペースや管理コストも減らせます。

FAXのデジタル化(PC-FAX・メール転送)

受信したFAXをすべて紙で出力している場合、広告FAXやスパムFAXの印刷で用紙とトナーが無駄になっています。FAXの受信データをPDF化して担当者のメールに自動転送する設定に変更すれば、不要なFAXの印刷コストをゼロにできます。

また、送信側もPC-FAX機能を使えば、パソコンから直接FAXデータを送れるため、一度プリントアウトしてから複合機で読み取るという二重の手間とコストを省けます。

クラウドストレージの活用で紙配布をなくす

会議資料を人数分印刷して配布するのではなく、クラウドストレージ上の共有フォルダにファイルを格納し、各自がパソコンやタブレットで閲覧する運用にすれば、印刷コストを大幅に抑えられます。

クラウドストレージにはアクセス権の設定やファイルの版管理機能も備わっているため、セキュリティの強化と業務効率化を同時に実現できます。外出先やテレワーク環境からも最新の資料にアクセスできるのも大きなメリットです。

電子帳簿保存法への対応とスキャナ保存

電子帳簿保存法の改正により、紙で受領・作成した書類をスキャナで読み取って電子保存する際の要件が緩和されました。これに対応することで、紙の保管コストを削減しながら法令に準拠した運用が可能になります。

複合機のスキャン機能を活用して書類をPDF化し、クラウドやファイルサーバーに保存する運用に切り替えれば、紙の印刷・保管・廃棄にかかっていたコストを丸ごと削減できます。導入にあたっては、タイムスタンプの付与や検索要件の整備など、法律上の要件を満たす体制を整えておきましょう。

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複合機の入れ替え・買い替えで長期コストを抑える

運用改善や契約見直しと合わせて検討したいのが、複合機そのものの入れ替えや買い替えです。新しい機種には印刷コストを抑える機能が搭載されていることが多く、中古機の活用や台数の集約もコスト削減に直結します。

中古複合機の活用で初期費用を削減する

新品で100万円以上する複合機も、中古であれば数万円~30万円程度で導入できるケースがあります。初期費用を50%以上抑えられるのが最大のメリットです。

中古品を選ぶ際は、総使用枚数(カウンター数)が少ないものを選ぶこと、保守契約の対応年数が十分に残っていることを確認することが大切です。信頼できる販売店から購入し、カウンター保守契約を付けて運用すれば、中古でも安心して長く使えます。

省エネ性能の高い機種を選ぶ

近年の複合機は省エネ技術が大きく進歩しており、スリープモードからの復帰時間が短い機種や、待機電力を最小限に抑えた機種が増えています。国際エネルギースタープログラムの認証を取得した機種を選ぶことで、長期的な電気代を抑えられます。

また、エコプリントモード(トナーの使用量を抑える低品質印刷モード)を搭載した機種であれば、社内向け資料の印刷時にトナー消費を減らすことも可能です。

複合機1台に集約して台数を減らす

部署ごとに複合機を設置している企業は、稼働率の低い機器がないか確認してみてください。1台あたり30~50名を目安に台数を集約することで、リース料・保守費用・電気代をまとめて削減できます。

コピー、プリンター、FAX、スキャナーの機能を1台の複合機に統合すれば、複数の単機能機器を運用するよりも管理コストと消耗品のコストを抑えられます。設置場所の統一により、用紙やトナーの在庫管理も簡単になります。

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複合機のコスト削減で失敗しないための注意点

コスト削減を急ぐあまり、安さだけに目を奪われると、結果的にトータルの支出が増えてしまうことがあります。ここでは、よくある失敗パターンと、その回避策を整理しておきます。

安さだけで選ぶとTCO(総所有コスト)が増える

初期費用やカウンター料金が安い機器を選んだ結果、頻繁な故障やサポート対応の遅さによって業務が停止し、中長期的なTCO(総所有コスト)がかえって増大するというパターンは少なくありません。

たとえば、月間3,000枚のモノクロ印刷を行う企業がカウンター単価を1枚あたり0.3円下げたとしても、年間の削減効果は約1万円にすぎません。一方、複合機が1日業務停止した場合の損失は、売上機会や対応工数を考えると数万円~数十万円に達することもあります。目先の単価だけでなく、保守体制やサポート品質まで含めて判断しましょう。

現場の業務効率とのバランスを考える

「印刷を減らせ」という精神論だけでコスト削減を進めると、現場の業務効率が落ち、かえって生産性が下がるリスクがあります。設定変更による自動的な削減と、契約条件の見直しを組み合わせることが重要です。

新しい運用ルールを導入する際は、実際に複合機を使う現場のスタッフとコミュニケーションを取り、業務に支障が出ない範囲で段階的に進めるのが成功の秘訣です。無理のある施策は形骸化しやすく、結局コスト削減の効果が持続しません。

補助金・助成金の活用も検討する

複合機の入れ替えやペーパーレス化に伴うITツールの導入を検討している場合、国の補助金制度を活用できる可能性があります。

中小企業庁が実施する「デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)」では、業務効率化やDX推進を目的としたITツールの導入費用の最大3/4が補助されます。クラウドストレージや文書管理システムなど、ペーパーレス化に関連するツールも対象になり得るため、導入費用の負担を抑えながらコスト削減を進められます

補助金の詳細や申請方法については、経済産業省 中小企業庁の公式ページ(https://mirasapo-plus.go.jp/subsidy/ithojo/)をご確認ください。

まとめ

複合機のコスト削減は、コスト構造の把握から始まります。本体費用・カウンター料金・保守費用・消耗品代・電気代の5つの費目を分解し、どこに無駄があるのかを見極めることが第一歩です。

そのうえで、モノクロ印刷のデフォルト化や集約印刷の活用といった運用面の改善、カウンター料金や契約条件の見直し、ペーパーレス化の推進、そして複合機そのものの入れ替え・集約を組み合わせて実行することで、年間で20%以上のコスト削減も十分に実現可能です。

ただし、安さだけを追求すると、保守品質の低下やダウンタイムによる業務損失で逆にコストが増えるリスクもあります。目先の単価ではなく、5年間のトータルコスト(TCO)を軸に判断することが、賢い複合機運用のポイントです。

まずは今月の請求書を手元に用意して、費目ごとの金額を整理するところから始めてみてください。小さな一歩が、大きなコスト削減の成果につながります。

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