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光回線 更新日:  公開日:

通信障害に備える!個人・企業別の対策と発生時の対処法を徹底解説

近年、大手キャリアの大規模な通信障害が相次いで発生し、個人の生活だけでなく企業活動にも深刻な影響を及ぼすケースが増えています。2022年にはKDDIで約61時間、NTTドコモで約29時間にわたる大規模通信障害が発生し、数千万回線に影響が及びました。

通信障害はいつ発生するか予測できないため、事前に適切な対策を講じておくことが極めて重要です。しかし、「通信障害が起きた時にどう対処すればいいのか」「事前にどのような対策を取っておけばいいのか」を具体的に把握している方はまだ多くないのが実情です。

本記事では、通信障害が発生する主な原因から、個人と企業それぞれができる具体的な通信障害対策、実際に通信障害が発生した際の対処法、さらにはBCPの観点から企業が取り組むべき通信障害対策まで、網羅的に分かりやすく解説します。

通信障害はなぜ起きる?主な3つの原因を理解しよう

通信障害対策を検討する際は、まず「なぜ通信障害が発生するのか」を理解することが重要です。通信障害の原因はさまざまですが、大きく分けると「設備の故障・不具合」「自然災害」「アクセス集中(輻輳)」の3つに分類できます。それぞれ原因が異なるため、必要となる対策も変わります。

設備の故障・不具合

通信障害の最も代表的な原因が、通信事業者や企業のネットワーク設備の故障・不具合です。ルーターやスイッチ、サーバーなどの通信機器が故障したり、ソフトウェアの不具合やアップデート時の設定ミスが発生したりすると、広範囲で通信が停止することがあります。

実際に、2022年のKDDI大規模通信障害では、メンテナンス作業中のルーター設定ミスをきっかけに約61時間にわたり通信サービスへ影響が及びました。また、2018年のソフトバンク通信障害では、ネットワーク機器のデジタル証明書の期限切れが原因となり、約3,060万回線に影響が発生しています。

企業側でも社内ルーターやONU、LAN機器などの故障によって通信障害が起こるケースがあるため、機器の定期的な点検や冗長構成の導入が重要です。

自然災害

地震や台風、豪雨、落雷などの自然災害も、通信障害の大きな原因です。基地局や通信ケーブルが損傷したり、停電によって通信設備が停止したりすると、広範囲でインターネットや電話が利用できなくなる場合があります。

特に近年は大規模災害が増加しており、一部地域では通信インフラの復旧まで数日以上かかるケースも少なくありません。企業では、災害時でも業務を継続できるよう、バックアップ回線や非常用電源の整備など、事前のBCP対策を講じておくことが重要です。

アクセス集中(輻輳)

通信設備に異常がなくても、多数の利用者が一斉に通信を行うことで「輻輳(ふくそう)」が発生し、通信障害と同様の状態になることがあります。

輻輳は、災害発生直後や年末年始、大規模イベント、人気チケットの販売開始など、多くの人が同時にアクセスする場面で発生しやすくなります。回線の処理能力を超えるアクセスが集中すると、通信速度が著しく低下したり、接続できなくなったりするためです。

企業においても、自社サービスへのアクセス急増による通信遅延が発生する可能性があるため、十分な回線容量の確保や負荷分散などの対策を講じることが求められます。

個人でできる通信障害対策5選

通信障害はいつ発生するか分からないため、平時から対策を準備しておくことが重要です。ここでは、個人でもすぐに実践できる効果的な通信障害対策を5つ紹介します。いずれも大きな費用をかけずに始められるものばかりですので、できるところから取り入れてみてください。

デュアルSIMで回線を二重化する

通信障害への備えとして、最も手軽で効果的なのがデュアルSIMの活用です。デュアルSIMとは、1台のスマートフォンで2つの通信回線を利用できる仕組みで、メイン回線に障害が発生しても、もう一方の回線へ切り替えて通信を続けられます。

利用する際は、異なる通信キャリアを組み合わせることが重要です。NTTドコモ系・KDDI系・ソフトバンク系・楽天モバイルなど、異なる回線を選ぶことでリスクを分散できます。近年は月額数百円で利用できる副回線サービスも提供されており、手軽に導入できる通信障害対策としておすすめです。

自宅に固定回線(光回線)を導入する

スマートフォンのモバイル回線だけを利用していると、通信障害が発生した際にインターネットがまったく使えなくなる可能性があります。そこで有効なのが、自宅に光回線を導入することです。

光回線とモバイル回線は異なる通信インフラを利用しているため、一方で障害が発生しても、もう一方は利用できるケースが多くあります。自宅ではWi-Fi経由でスマートフォンやパソコンを利用できるため、仕事や日常生活への影響を抑えられます。

モバイルルーターを準備する

外出先での通信障害に備えるなら、モバイルルーターを用意しておくのも効果的です。メイン回線とは異なるキャリアの回線を契約しておけば、スマートフォンだけでなくパソコンやタブレットもインターネットに接続できます。

特にクラウドSIM対応のモバイルルーターは、利用可能な複数の回線から最適なものを自動で選択するため、通信障害時でもつながりやすいというメリットがあります。バッテリーを内蔵している機種が多く、停電時でも一定時間利用できるため、災害時の備えとしても役立ちます。

フリーWi-Fiを利用できる場所を確認しておく

外出先で通信障害が発生した場合は、カフェやコンビニ、駅などのフリーWi-Fiを利用する方法があります。また、大規模災害時には「00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)」が開放され、誰でも無料でインターネットに接続できます。

ただし、フリーWi-Fiは暗号化されていない場合も多く、情報漏えいや不正アクセスのリスクがあります。ネットバンキングやオンライン決済、重要なID・パスワードの入力は避け、情報収集や連絡手段として利用するのがおすすめです。

現金やオフラインの備えも忘れない

通信障害が起こると、キャッシュレス決済やスマートフォンの交通系ICカードが利用できなくなる場合があります。そのため、一定額の現金や、物理カードの交通系ICカードを持ち歩いておくと安心です。

また、家族や職場など重要な連絡先は、スマートフォンだけでなく紙にも控えておくことをおすすめします。万が一スマートフォンが利用できなくなっても、公衆電話や固定電話から連絡を取ることができます。通信障害への備えは、通信手段だけでなく日常生活全体を見据えて準備しておくことが大切です。

企業が取り組むべき通信障害対策

企業にとって通信障害は業務の停止や売上の損失、顧客からの信頼低下に直結する深刻なリスクです。レスキューナウの調査によると、国内で配信された通信障害の件数は月平均約100件に上っており、通信障害は決して稀な事象ではありません。ここでは、企業が取り組むべき通信障害対策を3つ解説します。

通信回線の冗長化を実施する

企業における通信障害対策の基本は、通信回線の冗長化です。メインの回線とは異なるキャリアの回線をバックアップとして契約しておくことで、一方に通信障害が発生してももう一方で業務を継続できます。

光回線とモバイル回線、あるいは光回線と衛星回線のように、通信方式そのものが異なる回線を組み合わせることで、通信障害対策の信頼性がさらに向上します。自動で回線を切り替えるフェイルオーバー機能を備えたルーターを導入すれば、通信障害発生時にも人手を介さず瞬時にバックアップ回線へ切り替えることが可能です。

通信障害対策としての回線冗長化は、企業の規模を問わず最優先で取り組むべき施策といえるでしょう。衛星通信サービスのStarlinkをバックアップ回線として導入する企業も増えており、地上の通信インフラに依存しない究極の通信障害対策として注目を集めています。

社用端末のデュアルSIM化を進める

企業の通信障害対策として、社用のスマートフォンやタブレットをデュアルSIM対応端末にし、メイン回線とは異なるキャリアのSIMカードを追加しておく方法も有効です。特に営業職や現場作業者など、外出先で常にモバイル通信を必要とする従業員にとっては、デュアルSIMによる通信障害対策が大きな安心材料となります。

企業単位で副回線サービスを導入すれば、一台あたり月額数百円の追加コストで通信障害対策を強化できます。導入前にサブ回線での通信テストを行い、業務に必要な通信品質が確保されるかを事前に確認しておくことが、実効性のある通信障害対策につながります。

BCPに通信障害対策を組み込む

企業にとっての通信障害対策は、BCP(事業継続計画)の中核として位置づけるべき施策です。通信障害が発生した場合の連絡体制や代替通信手段への切り替え手順、業務継続の優先順位などを事前にBCPに明記し、全従業員に周知しておくことが重要です。

安否確認システムの導入や、衛星電話・IP無線機などの緊急通信手段の配備も、企業の通信障害対策として検討すべき項目です。定期的に通信障害を想定した訓練を実施し、実際に代替通信手段で業務が継続できるかを検証することで、通信障害対策の実効性を高めることができます。

通信障害対策を含むBCPの整備は、取引先や顧客からの信頼確保だけでなく、自治体の助成金制度の活用にもつながる可能性があるため、経営戦略としても積極的に取り組む価値があります。

通信障害が発生した時の対処法

通信障害が発生した場合は、慌てずに状況を確認し、利用できる通信手段へ切り替えることが大切です。事前に備えをしておけば、仕事や日常生活への影響を最小限に抑えられます。ここでは、通信障害が起きた際の基本的な対処方法を紹介します。

通信障害の発生状況を確認する

まずは、契約している通信キャリアの公式サイトや公式SNSで、通信障害が発生しているかを確認しましょう。自宅に光回線などのWi-Fi環境がある場合は、Wi-Fiへ接続して情報を収集するとスムーズです。

バックアップ回線へ切り替える

通信障害が確認できたら、あらかじめ用意しているバックアップ回線へ切り替えます。デュアルSIMを利用している場合は、もう一方のSIM回線へ切り替えることで通信を継続できます。また、モバイルルーターを準備している場合は、スマートフォンやパソコンを接続することで業務やオンライン会議を続けることが可能です。

フリーWi-Fiや固定電話を活用する

バックアップ回線がない場合は、近くのカフェやコンビニ、駅などで利用できるフリーWi-Fiを活用しましょう。大規模災害時には「00000JAPAN」が開放されることもあります。また、緊急の連絡が必要な場合は、公衆電話や固定電話を利用する方法もあります。

スマートフォンのバッテリーを節約する

通信障害中は電波を探し続けるため、通常よりもバッテリーを消耗しやすくなります。不要なアプリを終了する、画面の明るさを下げる、Bluetoothや位置情報をオフにするなど、省電力設定を活用しましょう。長時間の障害が予想される場合は、必要なときだけ電源を入れる、または機内モードを活用することで、バッテリー切れを防ぎやすくなります。

復旧まで落ち着いて待つ

通信障害は数十分で復旧することもあれば、大規模な障害では数時間から数日に及ぶケースもあります。復旧状況は通信キャリアが随時公表しているため、最新情報を確認しながら冷静に対応することが重要です。日頃からデュアルSIMやバックアップ回線などの通信障害対策を準備しておけば、万が一の際も慌てずに行動できるでしょう。

まとめ

通信障害はいつ発生するか予測できないリスクであり、事前の通信障害対策こそが最も重要な備えです。個人の通信障害対策としては、デュアルSIMの導入、固定回線の確保、モバイルルーターの準備、フリーWi-Fiスポットの把握、現金やオフラインの備えなどが効果的な方法として挙げられます。

企業の通信障害対策としては、通信回線の冗長化、社用端末のデュアルSIM化、BCPへの通信障害対策の組み込みが重要な施策です。通信障害が発生した際は慌てずにバックアップ手段に切り替え、冷静に対処しましょう。

通信障害対策は一度整えれば終わりではなく、定期的な見直しと訓練を行うことで実効性を維持できます。本記事で紹介した通信障害対策を参考に、ご自身やお勤めの企業のネットワーク環境を見直し、万が一の通信障害に備えた体制を今日から整えていきましょう。

通信障害対策への取り組みは、いざという時に自分自身や事業を守るための最も確実な投資です。通信障害対策に「やりすぎ」はありません。備えあれば憂いなしの精神で、できることから一つずつ対策を進めていきましょう。

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